アフィリエイトはお金を稼ぐための営みですから、継続的かつ反復的に行っていれば事業です。事業をしようと思えばいろいろと守らなければいけない法律があります。
アフィリエイト運営に法律違反があれば、ASPからの契約解除の原因にもなりますし、それ以前に犯罪です。
あなたが日々、何気なく書いているブログやメルマガに、書いてはいけないことや、紹介してはいけない商品がないか、是非確認してみてください。
「景品表示法」 アフィリエイター全員必須の法律
「薬事法」 健康食品、美容系などのアフィリエイトをしているなら
「金融商品取引法」 FXなどの金融商品を扱うなら
「貸金業法」 カードローン、消費者金融などのアフィリエイトをしているなら
「著作権法」 ブログで正しく引用するために
「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」 メルマガアフィリをするなら
「個人情報保護法」 5000件以上のメールアドレスを持つ場合
「税法」 アフィリエイトでお金を稼いだら
ある意味最強の法律 それはASPの規約
おわりに
「景品表示法」 アフィリエイター全員必須の法律
広告主の商品・サービスを宣伝して報酬を得るアフィリエイターなら、
どうやって商品やサービスの良さを伝えるか?
どうやったら欲しいと思ってもらえるか?
日々工夫を凝らしていることと思います。
しかし、そこには景品表示法という、超えてはいけない一線があります。
簡単に言うと、「アフィリエイトで商品・サービスを紹介するときには、品質、内容、価格、契約条件等について虚偽の情報を記載したり、実物よりも優れていると誤解させるような大げさな表現、紛らわしい表現を使ったりしないようにしましょう」ということです。
関連リンク
・「インターネット消費者取引に係る広告表示に関する景品表示法上の問題点及び留意事項」の一部改定について (PDF)
「薬事法」 健康食品、美容系などのアフィリエイトをしているなら
薬ではない商品に、医薬品的な効能効果があることをうたう広告を行ってはいけないという法律です。
文字での表現以外に、使ってみたビフォーアフターの画像を掲載するのも原則禁止です。
表現方法について一番シビアで、気を使うのが薬事法かもしれません。
このジャンルでのアフィリエイトをするなら、是非一通りの知識をつけることをお勧めします。
関連リンク
・東京都福祉保健局 「薬事法に関わる不適表示・広告事例集」
「金融商品取引法」 FXなどの金融商品を扱うなら
確実に利益を得られるような誤解をさせてはいけません。投資にはリスクがあるということを分かりやすく記載しておくべきでしょう。また、サイトやメルマガで紹介している証券会社名やサービスの情報が古くなっていないかも随時チェックして下さい。
扱いに注意が必要な商品・サービスとは?
FX商材でも投資に関して助言をする商品、シグナル配信をするサービスは注意が必要です。
口座開設だけの紹介広告も、FX業者が投資顧問サービスをしている場合は、「投資代理行為」とみなされる場合があります。
関東財務局のHPによれば、
「代理業は投資顧問契約又は投資一任契約の締結の代理又は媒介を行うもの」
となっています。
投資助言・代理業を行うためには登録が必要なため、届出・登録をしないで紹介広告を掲載している場合は、無許可営業になってしまう可能性があります。
関連リンク
・金融庁 「金融商品取引法について」
・金融先物取引業協会「アフィリエイト広告利用に関するガイドライン(PDF)」
・金融先物取引業協会「アフィリエイト広告利用に関するガイドライン」について (PDF)
「貸金業法」 カードローン、消費者金融などのアフィリエイトをしているなら
安易な借り入れを助長する、又はその疑いのある表現をしてはいけません。
「ブラックOK」のように、借り入れが容易であることを強調するのもダメです。
古い会社情報を放置しておくことが無いよう、定期的なチェックも必要です。
関連リンク
・日本貸金業協会 「広告審査に係る審査基準」(PDF)
特にP.7の「インターネットによる広告等(個人向け無担保無保証貸付)に関する遵守事項等」
・日本貸金業協会 「広告セルフチェック」(PDF)
「著作権法」 ブログで正しく引用するために
ブログでの引用は使い方次第で記事の魅力を増してくれます。
しかし、正しい方法で引用しなければ、それもただの法律違反となってしまいます。
関連リンク
文化庁長官官房著作権課 「著作権テキスト~ 初めて学ぶ人のために ~」(PDF)
「8.著作物等の「例外的な無断利用」ができる場合」が参考になります。
「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」 メルマガアフィリをするなら
メルマガアフィリをするなら、まずこの法律をチェックする必要があります。
アフィリエイターがメルマガを運営しているなら、ほとんどの場合該当するかと思います。
メールの中で宣伝していなくても、メールの中に自分のアフィリブログのURLが貼ってあれば対象になる可能性が高いです。
特定電子メールってなに?
営利目的で送信する広告宣伝の入ったメールのことだと考えてください。
法律のポイント
ポイントは3つ有ります。
1:広告宣伝メールの送信に同意した相手にだけメルマガを送ること(オプトイン方式)
2:同意が有ったことを示すことができる記録を保存すること
3:メルマガに送信者情報や解除リンクなどを表示すること
最初の2点は一般的なメルマガスタンドを利用することで、機能的に実施できるはずですが、送信者情報については本名の表示が必要な点で注意が必要です。
関連リンク
総務省 「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律のポイント」(PDF)
「個人情報保護法」 5000件以上のメールアドレスを持つ場合
個人情報保護法も要チェックです。5000人以上のメールアドレスを保有している場合は対象事業者とみなされます。
該当しない場合でも、メールアドレスを登録してもらうときには、個人情報保護方針やプライバシーポリシーの表示をしておいた方が安心感につながりますので是非設置しておきましょう。
「税法」 アフィリエイトでお金を稼いだら
会社でやっているならここを忘れることは無いと思いますが、個人でも所得が年間20万円を超えたら確定申告をお忘れなく。
ASPからお金が振り込まれる仕組みになっている以上、あなたの所得状況は筒抜けです。税務署相手に所得隠しをするのは不可能だと思ったほうがいいでしょう。
ある意味最強の法律 それはASPの規約
アフィリエイターにとってASPのアカウントを凍結されたり、契約解除されたりするのは死亡宣告に等しいものがあります。今後のキャッシュポイントを失ってしまう上、未払いの報酬も没収されてしまう事が多いからです。
もちろん、不正クリックなどの規約違反は問題外ですし、関連する法律により罰せられる可能性も非常に高いです。法律に違反していないとしても、リンクの貼り方、HTMLソースの修正方針など細かい規定をもつASPもあるので規約は一通り把握しておく必要があります。
おわりに
以上、アフィリエイターが知っておくべき法律をまとめてみました。
ほとんどの法律が、通販で商品・サービスを購入する一般消費者の利益を保護する方向を目指していることに気づかれたと思います。
アフィリエイターというのは、究極的にはお客さんの問題を解決し、お客さんの理想の未来を実現するために何ができるのか考える人のことだと思います。そこから出発すれば各種法律の解釈もしやすいのではないでしょうか?
電子商取引を担う一員として、業界の円滑で活発な発展に貢献したいものです。